FB_IMG_1428806269383

「貴方と世の中との戦いなら、世の中のほうに賭けなさい」

『変身』を書いた作家、フランツ・カフカの言葉。

今回、ご紹介したい美人さんは「世の中の人のため」に自分自身を賭けている方です。

桑原由佳さん。医薬品の研究、薬学、そして予防医学と、より困っている世の中の方々のために燃えている女性。そんな桑原さんにお話しを聞いてみました。

必然だった?!ヨガとの運命的な出会い

FB_IMG_1445963223249 %281%29

―――ます、薬学部卒業後、メーカーではどんな仕事をしていたのでしょうか。

 『卒業後は医薬品の研究をしていました。具体的には、後発医薬品(ジェネリック医薬品)の製剤化の研究です。ジェネリック医薬品とは、皆さんが薬局でお薬をもらうとき、「効能効果が同じでお値段が安いお薬があります。変更しますか?」と聞かれたことはあるかと思いますが、その安いお薬がジェネリック医薬品です』

ジェネリック医薬品。彼女の説明の通り、調剤薬局や、あるいはTVCMでも耳にしたことのある方も多いことでしょう。

 『それで、元々あるお薬(先発品)の特許が切れた時にそのお薬の成分や作り方を、どうしたら体の中で同じように作用するかを研究します。研究室で小さいスケールの検討から始まり、実際に製品化する工場での特大スケールまで、一つの製品を作るのにとてつもなく沢山の検討をしてきました。なので、実際にお薬に使われている添加物のことも良くわかります』

 『実際に薬局では、患者様から先発品とどう違うのかを聞かれることが多々ありましたので、この知識と経験はとても役に立ちましたね。現役で現場に立っている薬剤師でも、実際に研究をしていないとわからないことは沢山あるんです』

―――なるほど。確かにCMで気になっていざ薬剤師の方に質問しても、正直あまり要領を得ない説明された経験があります。そのためだったのですね。

ジェネリック医薬品のことを説明してくれた桑原さんのお話に、実体験が重なってとても分かりやすく頭に入ってきます。

―――それでは、ヨガとの出会いを教えてください。

 『健康、運動好きの母に誘われてヨガを始めたのがきっかけです。とても人気のある講座で、応募をして抽選でした。後々になって知ったのですがその講座は相当な競争率で、親子で当選するのはありえないことだったようです。そこに当選したのですから、これはもう運命ですね。(笑)』

そういって明るい笑顔を見せる桑原さん。確かにその点でいえば正に“選ばれた”としか説明しようがありません。

 『それで、ヨガを続けていくうちに、きっかけを作った母よりも私の方がはまってしまい、気づけば先生に弟子入りを志願し、早々にインストラクターデビューしていました。(笑)良いものを伝えたい!という思いと勢いはこの頃からあったようです』

医薬品の研究からスタートし、薬剤師を経てヨガのインストラクターに。彼女の運命は、さながら人の健康を導く伝道師といえるでしょうか。

―――「予防医学」に興味がある、との事ですが「予防医学」とは具体的に教えてください。

『予防医学とは病気になってしまってから治すことより、病気になりにくい心と体を作って健康を維持するという考え方の医学です』

そうハキハキと応える彼女。予防医学―――。今まで学んだこと、仕事をしていたこととは、違うベクトルのもの。どちらも人を助ける役割には違いないけれど。

 『私がなぜ予防医学に意識が向いたのかといいますと、製薬会社で勤めていた頃ヨガをやっていて、お薬では到底力が及ばない何かがあることには気づいていました。ただ、薬学部で薬の効能効果を学んでいましたので、実際にお薬を必要としている方がいらっしゃるのも事実ということもわかっていました。ここで私が「お薬は良くないものです」と言ってしまっては、それまでの医学の否定にもなり、またあまりにも無責任だと思ったんです』

『そこで、実際にお薬を必要としている方と出会いたい、そう思って調剤薬局で働くことにしたのです。そうして薬剤師のお仕事が始まったわけなんですが、私のやることは、お薬をいかにきちんと飲んでいただけるかの指導。もちろん、医師の診断があってのお薬なので、診断自体に意見はできません』

『ただ、患者さんとお話ししていると「本当にこのお薬なのだろうか」、「こうなる前にもっと何とかできたのではないだろうか」と葛藤がありました。特に、食事内容や運動習慣のことになるといてもたってもいられず、私のやることはもっと他にある!と思うようになったんです』

 『そこで、思いきって予防医学の道にきました。それが断食とヨガを組み合わせた「フィットネスファスティング」です』

―――なるほど。それで予防医学の道に進まれたわけですね。

 『そうなんです。でも、これだけ聞くと、「ああ、あのお腹がすいて辛いプログラムね」とか、「一部の特別な人がやることでしょ」と思うかもしれませんが、私がやっているのは、そんなことは一切ないんです。だから普段の生活を送りながらできますし、その間にヨガをやることによって素敵な体になっていきます』

ファスティング・・・世間的には“プチ断食”とも呼ばれ、水や酵素ドリンクのみで3日ほど過ごしたり、何よりも地方などに合宿したりと、かなり大がかりでついつい敷居が高いと感じてしまいがちです。そんなイメージを桑原さんは真っ向から否定します。

 『そんなに敷居の高いものでは全然ありません。上手に断食すると体の中の必要ないものが全てクリアになるので、東洋医学でいう「未病」の状態、病気の1歩手前の不調な状態が調整され、病気の予防になります。そして何よりも「味覚」も変わってきますので、たとえばジャンクなものばかり召し上がっていた方などは、その後の食生活が改善されます』

 『私はここが一番重要だと思っています。何よりも人間は食べなければ絶対に生きていけませんから。そして、世間でいうファスティングはメインですが、この場合はあくまでも“副産物”として体重が落ちるダイエット効果です』

 『実際に断食未経験の私がやってみて「これはいい!」と感じたことですし、今でも月に一度はやっています。それだけ続けやすいということですね(笑)』

自らの体験をもとに笑顔で語る彼女。それは医薬品の研究を体験した薬剤師時代のそれと同じよう。自分で体験し、そして良いと思ったものをオススメしたい。基本的なスタンスは変わりません。

 『ただ、やり方にコツあるので、指導の元行うのがオススメです。そうでないとリバウンドするために断食をすることになってしまい、結果、やらない方が良かったという残念なことになってしまいます。私は自分でやるだけではなく、指導することもできますので、是非体を変えたい方にはおすすめしたいです!薬学的考えと栄養、運動も併せてお力になれますので、安心して取り組んでいただけます』

ただのヨガだけを指導するにとどまらない。多面的にサポート出来るのが他のインストラクターさんにはない最大の武器。

―――そうですか。では「薬剤師ならではのヨガ」と一般的なヨガの違いを教えてください。

 『実際に薬局薬剤師を経験したことで、人が病気になるということはどんなに辛く大変なのかを知っていることが大きいと思います。一方では、症状が良くなって嬉しい気持ちも沢山共有させていただきました』

 『健康が一番なのは誰もがわかることですが、なぜ健康が良いのか、なぜ健康ではない状態になるのか、毎日患者さんと向き合うことでずっと考えてきました。先天性の病気は別として、後天的なものは生活の中で何かが良くなかったのでしょう。その思いを持って指導するのとしないのとでは、伝わり方が変わると思うんです』

―――確かにそうですね。

 『実際に私は大手スポーツクラブのレッスンでは薬剤師であることは言っていませんでした。最近事情があって、ある所ではブログの公開により薬剤師ということが知られましたが、今でもあえて伝えていない所がほとんどです。それでも皆さんが熱意を感じてくださり、いつも沢山の方が足を運んでくださいます。私は、これが今まで私がやってきたことは間違っていなかったという結果だと思っています』

 『薬の知識は勉強をすれば誰でも身に付くものです。薬剤師の国家資格も、薬科大に行って国家試験に受かれば手に入れることはできます。私が大切にしたいのはそのような肩書きや上部だけの知識ではなく、その資格を活かして実際に直面した現実と、そこで考えたことなのです』

 『ヨガの先生も沢山いらして、内容もそれぞれだと思いますが、私のヨガでは、いかに体を使うことが大切か、動かせるところをどう効果的に使っていくか、それを普段の生活にどのように活かすのかを重要視しています。週に1時間の貴重なお時間に私のクラスに来て下さっている方もいらっしゃいます。そのような方でも、日々の生活の中で一つでも意識できる何かを伝えることができるよう、一つ一つのレッスンで心がけています』

―――それでは、最後になりますが今後の目標、目指す人物像を教えてください。

 『これからの目標は、沢山の方にこの予防医学の考えを伝えていくことです。今はまだフィットネスファスティングはあまり知られていませんが、きちんとした指導者の元で行えば、安全で成功率が高いことと、何よりもその後の食生活が大きく改善されることがどんなに大切かを知っていただけるよう活動をしていきます』

 『薬と体を学んできたからこそ、薬に頼らない心と身体作りの大切さがわかる。この思いが揺るがない私の軸です』

 『目指す人物像は、“モタさん”の愛称で知られる、精神科医の斎藤茂太(さいとつしげた)さんです。最近では平成24年からNHKで著作を絵本の読み聞かせの形式によって紹介するミニ番組「モタさんの言葉」が放送されましたので、ご存知の方も多いのではないでしょうか』

 『この先生は精神科医でありながら、人としてどう生きたら心が健やかにいられるかを多数の著書によって教えてくださいました。また共通点として、斎藤茂太先生は慶應義塾大学大学院のご出身で、私が卒業した共立薬科大学も現在は慶應義塾大学の薬学部なので、その点も親しみがあります』

 『形は違いますが、私も斎藤茂太先生のように、多くの方が一日でも長く心と体が健康でいられるよう、予防医学の普及活動をしていきます』

西洋的な医学と、東洋的な医学のヨガと、予防医学。和洋折衷(わようせっちゅう)ではありませんが、今まで経験してきたことが、点ではなく線になっているからこそ、多面的にものごとを見られて、体験に基づいたアドバイスがお客様に出来る。その視線はあくまでも遠くを見据える桑原さん

だからこそ、今教えている生徒さんだけでなく、予防医学の知識の普及活動にも力を入れていきたい。力強くそう答えてくれた彼女は、やはり身も心も素敵な美人さんでした。

20150720-AJ2Z9131

桑原由佳さん

【プロフィール】
共立薬科大学大学院(現在は慶應義塾大学)を卒業後、製薬メーカーにて医薬品の製剤研究員として勤務。この頃からヨガに魅力を感じ、平日は研究員、週末はヨガインストラクターという生活を送る。その後、実際にお薬を渡す現場を経験するため、調剤薬局薬剤師に転職。

患者様と向き合ううちに、お薬を服用する前にもっと何とかできないかと葛藤する日々。予防医学を伝えようと、遂に薬剤師を辞める。現在は『薬剤師ヨガインストラクター』として、西洋医学と東洋医学のそれぞれの良い所を伝える活動を中心に、健康学の一貫としてヨガとファスティング(断食)を併せた身体に負担をかけないファスティング『フィットネスファスティング』の指導も行っている。『薬に頼りすぎない健康美』をモットーに活動中。

・保有資格
薬剤師
全米ヨガアライアンスRYT200
PFTヨガベーシックコーチ
フィットネスファスティングジュニアアドバイザー
日本タイ古式マッサージ
Bokwa認定インストラクター
日本成人病予防協会健康管理士一般指導員
アロマテラピー1級
日本ネイリスト1級
心理カウンセラー
・受賞歴
オーガニックライフTOKYO
世界ヨガ選手権2015 決勝進出

ぜひ桑原さんのブログもご覧ください
■薬剤師ヨガインストラクターYUKAのブログ

  広報 2016.01.08
この記事をみんなにシェア